旬のくらし 咳の季節

咳の季節
急な気温の低下とともに、湿度も下
がり、埃も多くなりました。
今年はマスクをしている人が多く、
影響はいつもの年よりは少ないと思
うのですが、私をふくめ咳が出始め
る人が増えています。
気管の中には繊毛がたくさんあって、
肺に取り込む空気のむ埃や雑菌を
濾す働きをしています。
また繊毛は自動的にそうした不純物
を外に押し出してくれます。
しかしその繊毛の働きは、繊毛が水
分を保っているから有効です。
空中の水分が減ると繊毛が乾きやす
くなり、不純物を押し出す働きが弱く
なり、気管に溜まります。
身体に都合の悪い埃や雑菌等を
強制的に排出すために私たちは
咳をします。
だから咳は、自然で、大切な働き
です。
しかし咳が続くと気管が炎症を起こ
し、咳が止まらなくなります。
また咳は意外に体力を消耗するの
で、免疫力も弱くなります。
そういう意味でもマスクはとても有効
です。
これはもちろん個性や個体差があり、
ほとんど影響を受けない呼吸器が
丈夫な人もいますし、気をつけてい
ても咳が止まらない人もいます。
個性や体力の状況にあった暮らしが
一番なのであり、原則や決まりはあり
ません。
また咳は気温の影響も強く受けます。
魚類が陸に上がって暮らすために、
空中から酸素をとる必要が生まれま
した。
そのために肺ができました。
しかし肺を動かすための筋肉が足り
ず、仕方なく頭の方にあったものを
流用します。
そのため横隔膜などの筋肉を動か
す神経が首を通って呼吸器までつ
ながっています。
普通は各器官のそばの背骨から出
ている神経が、呼吸器の場合は首を
通って長い距離を動くために迷走
神経と呼ばれています。
首を通ることで神経が気温に影響
されやすくなり、気温が下がることで
迷走神経が緊張し、呼吸器に負担
がかかり、咳がでやすくなります。
ある意味これも自然な働きの一部で
咳をすることで骨盤が締まり、身体の
冬に向かう準備を助けます。
咳をしているとひんしゅくをかう時勢
ですが、少しの咳は自然な働きとし
て受け入れる必要があります。
咳の予防と身体のケアには良質の
水分が必要です。
吸収の良い縄文水は、飲んだ瞬間
から身体に沁みていくのが実感でき
るすぐれた水です。
カフェインの入っていない暖かな水
分も有効です。
ほうじ茶、味噌汁、鍋物、暖かな汁の
麺など本当に美味しく感じます。
カフェインは利尿作用があって、尿
として水分を出してしまうので逆効果
です。
咳は大切な働きで止めるべきもので
はありません。
けれどしないにこしたことはありません。
身体の自然な働きとともに暮らしてい
くのが難しい世の中に生きている私
たち。
慎重に、そして生きる力を信じて伸び
やかに生きる方法を見つけなければ
本当に生きていることにはなりません。

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