旬のくらし その1  2月中旬 春の兆し

旬のくらし その1  2月中旬
春の兆し
昔から三寒四温といわれる冬から
春に移行するこの季節の天候です
が、一度暖かさに慣れた私たちの
身体はとても寒さに敏感になり、冷
えに弱くなります。
冬の間の代謝を下げてギュッと縮
こまって寒さに耐える体勢から、夏
の高温や雑菌に対処できる代謝を
上げて積極的な活動への変化する
この季節は、上手く過ごすのがとて
も難しいときです。
冬の間にためこんだ疲れや不用な
ものたちもぞろぞろと出てきます。
肝臓や腸に蓄積した老廃物を排
出するため便秘や下痢になったり、
皮膚から直接排出するものもあり、
あちこち痒くなったりします。
身体の中では、骨盤、肩甲骨、頭
の後頭骨が開いてきて、姿勢や動
きが変っていきます。
骨盤の後ろにもう一枚骨盤を重ね
ているような違和感や、肩甲骨の
じくじくとした痛み等の他、後頭骨
が開いてくるとボーっとして眠たく
なり、頭が働くなります。
「春眠、暁を覚えず」などと表現さ
れ、眠くて仕方ない時が多くありま
す。
また骨盤が広がるため腸も広がっ
て、空腹感が生じ、不必要に食べ
てしまうことも多くあります。
この季節の食欲は擬似的なものと
して扱い、本物ではないので要求
を押さえ飲み物やカロリーの低い
ものでごまかす方が無難です。
骨盤、肩甲骨、後頭骨は相互に関
連しながら左右交互に開いていき
ます。
ちなみに肩甲骨は人間が四足だっ
たころの名残で、前足の骨盤だっ
たものです。
こうした変化は5月中旬まで続き、
それまでに夏への身体の対処は
完成するのが普通です。
この動きをスムースにするために、
私たちは風邪をひき、発熱や発汗
で動きが円滑になります。
こうした変化がうまくいかないと、夏
に耐える力が身につかなかったり、
身体の感覚を見失って気持と身体
が別れ別れになります。
欝や五月病などといわれるものも
それにあたります。
季節に対処する動きには個性が
あって、みな違う経過をとります。
変動が少ない人も、どうしようもなく
なる人もいます。
早く来る人も、遅く来る人もいます。
人間は大きく2種類に分けることも
でき、感受性や気持が先に変って
身体が付いていくタイプと、反対に
身体が変ってから感受性や気持が
変っていくタイプがいます。
一般的に前者の方が季節の変化
を早く大きく感じ、そのため抜け出
すのも早くなります。
私などは圧倒的に前者で、1月の
15日頃には春の兆しを感じ始め、
2月に既に絶不調に陥ります。
身体が自分の身体ではないような
感じでコントロールが効かず、自分
が何をしているか、何のために生
きているか見失って、全部投げ出
したくなります。
もちろんこれも擬似的な感覚であ
り、あまり真剣に深入りせずにつき
あうようにしています。
歳をとった今はそれなりにやり過ご
しているこの感覚も、若いときには
内なる嵐を原動力として新しい時
を迎えるには必要な物でしょう。
けれど思い付きがいつも正しいと
は限りません。
考えても答えが見つからない場合
もあります。
そんな時、私は身体に聴きます。
頭にその対象を思い浮かべ、心で
「やる」と呟いて身体の反応を確か
めます。
息が深くなったりお腹が温かく感じ
られたらそれは正解で、自分にとっ
ては良いことなので断固行動を起
こすべきです。
反対に息が浅くなり、お腹が硬く
なったり、冷たい感覚があったらそ
れはNOの合図で避けるべきこと
です。
不調のこの2月でもやってみようと
思い浮かぶことはありますが、身
体に聴くとたいていNOです。
今まで2月に始めたことでうまくいっ
た試しがありませんし、かえってろ
くでもない要求を感じたりします。
整体の指導者に「2月はいつもどう
していいか分からない」と質問した
ら、「一年中いい状態とは限らない
」とクールに言われてしまいました。
なるべく大人しくしているしかない
ようです。
これは私の場合で人により、反応
の時期や出方は違います。
5月に同じような状態になる人は
多くいますし、梅雨時に陰湿にな
る人も、夏に無気力になる人、秋に
いらいらとする人など身体の個性
により様々です。
いづれにしろ、まだ寒い日も多くあ
り冷えの対処もしながら、冬の身体
から脱皮して新しい身体を作って
いくという、とても難しい季節が2月
です。
食欲や睡眠欲などとも、付かず離
れず付き合って、次の季節に自分
の立ち位置を作っていかなければ
なりません。
普段の生活の中で、社会や仕事
や付き合い、ネットからの情報など
外からの刺激に対処して生きてい
る私たちですが、こうした不調の時
に内なる声に耳を傾けることの大
事さを思い知らされます。
こうした時間もきっと必要なのです
ね。

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