今週の野菜  令和7年5月12日~5月18日

今年の米の状況と今後
連日ニュースでも取り上げられている
ように、お米の価格の高騰が止まりま
せん。
中間業者の買い占めや売り渋り、果
ては米泥棒の横行など殺伐とした
雰囲気に流されています。
干ばつや天候の異変によって引き起
こされたこの騒動ですが、その根は
もっと根本的な国のシステムが原因
だと感じます。
残念ながら晴屋もその流れから離れ
てはいられません。
付き合っている2軒の生産者群馬の
金井さん、栃木の新井さん共に平年
より3割り程度の減収となりました。
そこまでは自然のことで、時が経てば
解決が可能です。
いつもよりは少ない入荷を分け合い
工夫して乗り切ればなんとかなると
思えます。
雑穀や大麦を積極的に利用したり、
パンや麺の割合を増やして対処する
ことができます。
事実、新井さんは秋までの出荷量を
確保して毎月一定の量を送ってくれ
ます。
もちろん不作なので価格は少し上げ
ざるをえませんが、せいぜい1割から
2割の常識的な範囲です。
問題は金井さんの方で収穫量が少な
いので上げますという一方的な通知
の後、胚芽米はもう出荷できません。
という連絡が来ました。
量が少ないからある程度は仕方ない
かと思っていましたが、今度は5月か
らもう出荷できないと一方的に言われ
ました。
騒ぎが始まった頃にいろいろなところ
から出荷を頼まれ、多くを受けたよう
です。
来年以降の出荷につながる営業的
な選択とは思いますがそのために30
年の付き合いのある晴屋にまったく
出荷しないという選択には疑問を感
じます。
生産者としての良識を疑いたくなり
ます。
今年の秋からの新米の出荷が始まっ
ても信頼して注文することができるか
どうか極めて微妙です。
そうした状況で晴屋の米の仕入れも
極めて厳しくなってしまいました。
多少のつてのある生産者を頼って
今年を乗り切る努力するしかありま
せん。
という分けで今まで通り米を扱うこと
ができなくなってしまいました。
そのため今週から米の販売制限を
厳しくせざるをえなくなりました。
価格を上げるというのが一番やりやす
い方法ですが、便乗値上げはしたく
ありません。
いくつかの制限を決めさせていただき
それにそって運用するしか方法が見
つかりません。
1、販売を会員のみに販売する
会員カードをお持ちの方だけに限定
することで、新規の米だけを買おうと
するお客さんをお断りします。
2、今まで米を買っていた方だけ
に販売
入荷量の激減が予想されるので、今
まで買われていた方だけにお渡しし
ます。
3、一家族一袋に販売量を制限
多くの方に最低限のお米を提供する
ため、数量を限定させていただきます。
また、連日や毎週など頻繁にお米を
お求めになることもお断りします。
こちらの指摘に従っていただけない
場合、他の商品の提供もお断りする
こともあります。
必要な方にはお届けしたいのですが
晴屋の力量では世の中のすべての
矛盾を克服することはできません。
とりあえずの売り上げの確保よりは
今までの信用を重んじたいと思いま
す。
長年のお付き合いのある消費者の
方々に優先してお渡しすることで、
今までとそしてこらからの関係の信頼
を最優先します。
価格を上げるというのが世の経済原
理では妥当な選択ですが、それをせ
ずに対処するには晴屋で作った基準
による販売規制しか方法がありませ
ん。
ご不便をおかけしますがご協力をお
願いします。
私たち小さな市民には世の流れを
変える力はありません。
しかし何故こんなことになったかはし
っかりと理解し、次の選択と行動には
生かしたいと思います。
この騒ぎの元凶は政府の政策です。
干ばつや天候の異変はその引き金に
なったにすぎません。
大企業が工業製品を大量に輸出す
るためには、安い農産物を輸入して
経済の収支のバランスをとる必要が
あります。
そのために町には安くて粗末な食品
があふれています。
物価は抑えられますが生活の基礎と
なる野菜や果物、米を作る生産者も
また貧しいままで社会的な地位も低
いままです。
欧米では当然のこととして農業者は
一定の発言力を持ち、誇りを持って
仕事を続けています。
しかし日本では収入も低く、誇りも、
創意も失われていきます。
すべては大企業が業績を伸ばし、
税金も優遇され利益を内部留保し、
確実に政治献金を得るための政治家
の保身のためです。
そしてそれは自民党だけでなく、どの
政党でも自己保身が行動原理となっ
ています。
反対をしていれば一定の支持が集ま
り自己の立場が守れます。
誰にも世の中を変える力はなく、変え
る気力もありません。
巨大な経済のシステムの中では、私
たちの力はあまりに小さく無力です。
世の片隅でなるべく流されることなく
必要な物、美味しい物を扱おうとする
晴屋ですが、できることは多くはあり
ません。
若者たちが政治に無関心で自己保身
にしか興味が無いのは、そうした社会
の風潮を敏感に感じているからです。
教育も社会のシステムの一駒となるた
めの予備機関として働き、個人の個性
を伸ばす機能は果たしていません。
世の状況は絶望的です。
しかしそれでも日本はまだ恵まれてい
ます。
工夫次第では個性を潰さずに生き残
れる可能性があります。
まだ他を思いやる関係が構築できる
可能性があります。
今の世界ではこれはとても有難いこと
です。
絶望と希望を持ちながら毎日の暮らし
をよりよく生きることしか私たちに残さ
れた道はありません。
共に楽しめる道を歩みたいと思います

☆ きぼうバナナ 545 エクアドル 有機
甘夏柑 80/g 伊豆マザーアース 菌2虫2
☆ 中玉トマト 埼玉・金子 菌2虫2
ピーマン 298 和郷園 菌2虫1
胡瓜 248 和郷園 菌2虫2
キャベツ 438 群馬野菜クラブ 菌2虫1
レタス 348 群馬野菜クラブ 菌2虫1
有機もやし 84 長野サラダコスモ 有機
小松菜 298 群馬野菜クラブ 菌1虫0
にら 198 千葉・和郷園 無散布
ぶなしめじ 248 長岡・にしの 無散布
えのき 248 長岡・にしの 無散布
足付なめこ 278 群馬・横堀 無散布
エリンギ 248 長岡・にしの 無散布
☆ 椎茸 289 東久留米・高橋 無散布
きくらげ 150 東久留米・高橋 無散布
生姜 250/g 徳島・ヤマサ 無散布
長葱 438 千場・林 菌1虫1
牛蒡 398 和郷園 無散布
大和芋 338 埼玉・町田 無散布
新 新人参 70/g 日向ファーム 無散布
新 新じゃが芋 80/g 徳之島 無散布
新 新玉葱 60/g 熊本・水の子 無散布
☆ さつま芋 80/g 千場・伊藤 菌1虫0

来週のセールと野菜
河内晩柑が終了となりました
残るは今期絶好調の甘夏柑ですが
ニューサマーオレンジとも言われる
土佐小夏が入荷するかもしれません
皮が剥きやすく、内皮もそのまま食
べられるので手軽で、すっきりとした
爽やかな甘さの柑橘です
しかし、果物は確実に減っていき
さびしい季節です
さつま芋も間もなく終了となります
人参も新物になりましたが、意外に
雨が多く、痛みがでやすくなってい
ます
一度乾くと日持ちするようになるので
袋から出して乾かすと無難です
晴屋でも袋の口を閉めずに乾燥を
促しています
来週のセールは有機水ようかん、有機
国産丸麦茶、有機アイス珈琲、アイステ
ィー です
夏も本番間近となり、冷たいものに頼
ることも増えてきました
どうせなら体にやさしく、満足感がえら
れるものを選びたいものです

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