グルテンフリーのパスタ
小麦粉によるアレルギーや不耐症の
問題は根深く、私たちの生活に影を
落としています。
アレルギーは免疫の過剰反応で、
小麦のグルテンが問題なのか、ある
いは一緒に入ってくる化学物質や
添加物が原因なのかは様々ですが、
免疫機構のスイッチが入ってしまうと
身体に過剰な反応が現れます。
小麦粉が生活に欠かせない状態に
なっているため、対処にはとても難し
いものです。
けれどアレルギーが出なくても身体
に負担をかけ、大きな問題が起きる
可能性もあります。
それがグルテン不耐症です。
アレルギーが病気の一種なら、グル
テン不耐症は内臓の怪我による免疫
の異常です。
小麦にある2種類のたんぱく質が結
合してできる網目状のグルテンが腸
壁にくっ付き、剥がれる時に腸の細
胞に穴を開け、免疫のセンサーを壊
してしまうために起きる免疫の異常で
す。
ですからこれは誰にでも起きている
ことです。
若ければ修復力が大きいので目立
ちませんが、老いたり、体力が落ち
たり、免疫力が低下したりすると、
影響が出始めます。
ただ特定の症状がありません。
免疫力が落ちても人によって反応が
様々だからです。
ただ男性は下痢になりやすく、女性
は便秘になりやすいと言われます。
お腹が出てきたり、頭がボーっとし
たり、女性なら婦人科系が、男性な
ら前立腺に問題がでやすいようです。
また癌や、血圧、内臓一般など免疫
に関わるたくさんのことに問題が出る
可能性があります。
私も数年前に下痢が続くようになりま
した。
他に大きな問題は無いのですが、気
になって小麦を一切とらないようにし
たら一月ほどで改善されました。
また頭がボーっとする感じがなくなっ
たのが一番うれしいことでした。
とは言え、小麦をまったくとらないと
いうのはとても難しいことです。
食生活のあらゆる場面に使われてい
ます。
けれど病気の治療ということでなけれ
ば、ゼロにする必要はありません。
半分にするだけでも十分な効果が
あります。
私たちには修復力があり、それがお
いつく範囲であればいいからです。
また小麦のグルテンには依存性が
あり、また次に食べたくなる中毒性
があります。
私も小麦が大好きで、米はなくても
いいなと思っていました。
特に身体に負担をかけるパンやパ
スタがとても好きでした。
パンは害が少ないライ麦パン等で
我慢して、麺は米の麺センレックで
欲求をみたしています。
ベトナムや中国では米はほぼ遺伝子
組み換えのものになっているので、
タイ産の太めのビーフン、センレック
が安くて、美味しいので多くの方に
おすすめし、とても好評です。
20分ほど水に漬けてから使うのが
コツですが、すでに火が通っている
ので、温めて好みの固さにすれば
食べられる簡潔さも魅力です。
スープに入れても、炒めても使えま
すが、炒める時には水分を吸うので
一人前大匙3杯ほどのスープを加え
るのがコツです。
それをしないと団子状に固まってし
まいます。
さて今回紹介するのはさらに上級バ
ージョンです。
アルチェネロの「有機グルテンフリー・
スパゲッティ」という製品です。
原料は有機とうもろこしと有機米。
価格は250gで591円と高めです。
しかしこれには抗しがたい魅力があ
ります。
こうしたグルテンフリー商品はあまり
美味しいものがないのですが、まず
とても美味しい。
麺の旨味が生きています。
素材感もあり、香りにも惹きつけられ
ます。
そして食感です。
スパゲッティには普通、デュラム・セモ
リナが使われます。
これはデュラム小麦粉のセモリナ挽き
という意味です。
固い食感のあるデュラム小麦粉を、
石臼で粗挽きにした粉が原料です。
そのためちょっとガリっとした食感が
残ります。
もちろんアルデンテという短めの茹で
時間でないと味わえません。
その固めの食感は残念ながら米の
麺では、いくら茹で時間を短くしても
達成できません。
しかしこのとうもろこし粉と米粉の取り
合わせではその食感があるのです。
これはパスタ好きにはたまらない感覚
です。
今までかなり高価なグルテンフリー
商品も試しましたが、こんなに美味し
いと思ったのははじめてでした。
という訳で晴屋で採用となって、店頭
に少しづつ置いておくことにしました。
とうもろこしの色合いのほんのりとした
黄色もうれしいところです。
ぜひアルデンテで茹でたてをお楽し
みください。