晴屋のなんでもBEST10 番外 しゃちょーのいのちの糧

晴屋のなんでもBEST10 番外
しゃちょーのいのちの糧
私のいのちの維持に必要なものをリストアップしてみた。
前回、1年ほど前に作った「かけがいのないものBEST10」と驚
くほど共通している。
晴屋に欠かせないものと、私に必要なものは限りなく近い。
建前と本音が近いところで仕事をできることのはありがたいこと
だ。
それでも、他人にすすめるものと、自分のためのものでは多少
の違いがあるし、順番も違う。
その微妙さを愉しんでいただければ幸いだ。

1.野菜  
これがなければ、晴屋はなく、私も多くの出会いを得られなか
った。原点でもあり、手段でもあり、いのちの源でもある。感謝。

2.しゃちょーのステレオ 
これもなければ、そもそも私の存在は危うい。音楽と交わるた
めの手段として、感覚を鍛え磨くための道具として、世の変人た
ちと社会関係を結ぶ手立てとして、そして旬の音楽の会では
自己表現の手段としてかかわる。八百屋は三十年だが、こちらは
四十年以上の付き合いになるがまだ飽きない。

3.縄文水  
身体と心は一体という意味では、これがなかったら私はもっと殺伐
として、乾いた人生をおくっていたかもしれない。身体に沁みる
清冽なおいしさ。

4.チョコレート
板チョコのウィンター、へーゼルナッツ、ビターは私のパソコン仕
事の必需品。これがなければ数時間連続のデスクワークには耐
えられない。いつの間にか全部食べてしまうので、続くとちょっと
太る。けれど仕事はこなさなければ生きていけないので仕方ない。

5.バリの塩 
塩の味に極端な違いがあるなんて知らなかった。天塩や海の精
で満足していた私はいったい何だったんだろうと思う。野菜の味
を引き立てるだけでなく、鍋の中の水の力までも変えてしまう。物
の本質が変わる。これなしで私の料理はなりたたない。

 

 

以下は順不動。
無くても生きてはいけるが、ずい分とさびしくなるだろう。
いつも思い出しては、あれがまた欲しいと何年も思い続けるほ
どに身に付いたものたちだ。

アールグレー
無人島にお茶を一個だけ持っていくのだったら、迷わずにこれ。
清涼感ある豊かな香りに包まれ、脳髄に直接沁みる感覚がたまら
ない。

醍醐のしづく  
甘く、酸っぱく、旨みもたっぷり。日本酒の常識に真っ向から逆行
する。ワインの様でもあり、味噌のようでもある。そしてこの満足
感。疲れが抜けて、心が休まる。酔うためでなく、滋味を味わうた
めのものだ。

さんきち醤油  
特に変わったことをしているわけではない。どうしてこんなに美味
しいのか。香り高く、旨みが豊富なのにすっきりした濁りのない
美味しさ。日本人に生まれてよかったと思える。いつか美味の
訳をつきとめてみたい。

パプアニューギニアの天然海老 
ぷりぷりで臭みのない美味しさ。こちらは理由がはっきりしている。
汚染のないきれいな海で獲れた海老を船上で即冷凍。これ以上
考えられないシンプルさ。ただしどんなレストランでも(枉駕以外)
海老の料理に決して満足できなくなる。

オリーブ油 
フルーティーで、スパイシーで、さらっとした油でないような感触。
野菜や豆腐などを引き立て、しかも埋没しない凄み。世界のコ
ンクールで何度も金賞を取っているのも納得。それにしては安
い。

まるやの八丁味噌 
岡崎のお城から八町のところで作っていたので八丁味噌。今で
も街道沿いに残るまるやは、昔ながらの木造に土間。塩と大豆
だけが原料で、重石をたくさんしてひたすら発酵を待つ素朴な作
りには、蔵付きの酵母が必須だ。豊かで穏やかで深い味わい。
日本の発酵文化の極みか。

エバメール・ゲルクリーム   
ノンオイルで活性化したミネラルがたっぷり。あっという間に皮膚
に吸収され、肌の弾力と潤いがよみがえる。アトピーや皮膚の
トラブルだけでなく、髪のケアや口内炎にも有効だ。私のような
乾燥肌には持って来いの逸品。

みつろうのリップクリーム 
唇だけでなく皮膚の炎症を抑える働きが強くいろいろ使える。虫
さされにもとてもいいので夏には外にいる機会が多い私には特に
必要なのだが、夏季は販売休止なのが欠点だ。

ルイボス茶 
南アフリカのセタルバーク山脈にしか生えないルイボスは不思
議なマメ科の植物。太古の地球と同じ組成のこの地のミネラルを
地中深くに根を下ろして吸い込む。葉を発酵したこのお茶は、
アトピーの緩和、血行の増進、腸の活性化、免疫力を高め、積
極性を高め、血圧を正常にするといった結構づくめ。普通は泥
臭いルイボスだがベビー用は一番いいところをセレクトし、紅茶の
ような美しい色と味の良さが自慢だ。朝晩の一杯づつは私の活力
源だ。

寺田本家の香取  
豊かな米の香りの豊穣な旨口。飲み飽きずに身体へのやさしさ
が実感できる。玄米に近い無農薬米を山廃でじっくりと熟成。ど
こにでもありそうでない、平凡の非凡とはこのことを指す。

十割そば 
晴屋の片隅にそっと置かれている信濃町産のそばだけで作った
冷凍の生そばだ。最高とは言わないが、これより美味しい手打ち
蕎麦屋は数えるほどしかないのではないか。香り、のど越し、甘
さ、どれをとっても文句のつけようがない。

ヨーグルメイト 
高いとは思うのだけれど、この自然な美味しさの魅力にはかなわ
ない。比較的マイルドで穏やかな味なのに身体への効果は抜
群。お腹の調子を整えるのには類のないヨーグルトと思う。

黒胡椒粒
どうしてこんなに香りがいいのか? 裏をかえせばどうした他のもの
にこの香りがないのか? まったく不思議になるほどの圧倒的な
風味。適度の挽き方にも秘密があるのだろうと想像する。

ムソーの三年番茶 
これは煮立たせずにほうじ茶のようにお湯をさして飲むと、フル
ーティーと言っていいほどの甘さと香ばしさを楽しめる。価格の
安さもあって私が飲む機会が一番多いお茶だ。飲むと心が安ら
ぐ、やさしい味わい。これも平凡の非凡の好例だ。

生いもこんにゃく 
こんにゃく芋を乾燥させず、すりおろして藁を燃やして作った灰
のミネラルで固める。素朴で手抜きのない昔ながらのやり方が
芋の風味を残し、味と滋味のある他にない美味しさを保証する。
石灰を使っていないので生でも食べられる簡単さもうれしい。

ラウス昆布 
自然世界遺産の羅臼でしか採れない貴重な昆布。北海の海で
もまれ柔らかさと深い旨みを持つ。デパートではとんでもない
価格で売っているが、晴屋のは端の切り落とし部分。通常の価
から、文句はない。水から入れ沸騰前に出すのがコツ。

炭シャンプー  
アミノ酸系洗浄剤100%の高級品に炭の吸着力で更に効果をあ
げた。皮膚と同じ弱酸性なのでリンス不要。だから高いようでも
意外と経済的だ。長い間フケ症だと思っていた私やお客さんた
ちが、若いときの苦労は何だったのかと思うほどの刺激の無さ
は驚きだ。

洗糖
晴屋で最も売れている商品の一つ。あまりに身近でありがたみが
少なくなっているのを自覚する。ミネラルや旨みが豊富なのにす
っきりした甘さでくどくなく、珈琲紅茶にも使える。しかし正直言っ
て、和三盆のような滋味のある沖縄波照間の黒糖にも惹かれる
し、よりやわらかい味のムソーのてんさい含蜜糖も忘れがたい。
人間は本当に贅沢だ。

はら山の和菓子 
自然色とうたうはら山は、野菜だけでやさしく心温まる色合いの
和菓子を作っている。有機の素材のあんこの美味しさも秀逸だ。
いつも食べるものではないけれど、心と体の栄養にこんなものが
あるのは幸せなことだ。

屋久島紅茶  
これは晴屋と屋久島の店でしか買えない。国産の紅茶で納得で
きるのがなかったが、これはそれを通り越して、アールグレーを除
けば、最も美味しい紅茶と思える。柔らかく、やさしく、からだに
沁みていく。生産量が少なく、店頭に並んでいるのが短いのが
欠点だ。

有機凍頂烏龍茶 
長い間欲しかった有機の凍頂烏龍茶がやっと出た。台湾の自然
の厳しい高地でとれるお茶は、香り高く、甘く、切味のある類の
ない美味しさがある。ただ通常のものはカフェインも多く、農薬
の刺激もあって身体には負担が多い。これは澄んだ美味しさは
そのままで、柔らかな味わいがうれしい

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