俳句 令和4年2月 同人記念十句

凍りたる光の欠片ドビュッシー

冬雲雀ヴェデルニコフの大きな手

弱音の微かなゆらぎ霜柱

大つらら逆立ち好きのピアノ弾き

降る雪や辿りつかざる涸れ泉

フランクのフーガの微熱木菟の夢

凍瀧や注ぐ器を探しけり

柊の花机に残るメガネ拭き

芽を抱く冬の切り株古ピアノ

ベートーヴェンの最後のソナタ冬の星

      同人記念作品「ピアニスト」

参加している明日香句会の主催者、波田野雪女さんに
推薦の文章を書いていただきました。
今年米寿の雪女さんは初句集「むらさき野」を上梓されました。
波乱に満ちた歩みと人となりが伝わり素晴らしい句集です。

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