旬のくらし 寒さと免疫力 

寒さと免疫力 
今年はとても寒さを厳しく感じます。
気温自体も低いのですが、私たちの
身体の感受性がそう主張します。
私たち人間は動物なので、季節に
応じて身体が変化します。
冬には身体が縮こまり、寒さに耐え
る態勢になります。
骨盤も、皮膚も締まり、代謝を落とし
て無駄なエネルギーの浪費を防ぎ
ます。
春になると夏への準備が始まり、骨
盤や皮膚も広がりはじめ、代謝も徐
々に上がっていきます。
この変化は一月中に始まり、五月の
連休位に骨盤の広がりが完成して
終わります。
この過程で、今までは寒さに耐える
受け身の体勢だったものが、積極
的に活動して代謝を上げて病原菌
にも対処する体勢に変わり、急激に
寒さに耐えられなくなります。
今感じている寒さは内なる身体の
指向の変化によるものです。
また春の感受性の変化として集中
力がなくなり、緊張を維持できない
ということもあります。
「春眠暁を覚えず」といって、いつま
でもだらだらと寝ていたくなったり、
記憶力や計算力が本来の状態で
はなくなったりします。
この感覚を快と感じる人と不快と感
じる人がいますが、それは持って生
まれた個性です。
またこの感受性の変化の時期も人
によって違います。
感受性が変化してから身体が変わ
る積極的な感受性をしている人は
変化が早く1月には変化が始まり
ます。
反対に身体が変化してから感受性
が変化する受動的なタイプの人は、
5月に大きな変化がきます。
いわゆる五月病といわれる疑似的
な鬱状態もその一種です。
私は前者で感受性の変化が他人
より早い方ですが、今年は正月から
春の感覚が始まり無力感や倦怠感
ととに生活しています。
いつも二月に絶不調となり、全てを
投げ出したくなり、何のために生き
ているか分からなくなりますが、今年
は長くその感覚が続いています。
これはどうも気候のためというよりは、
コロナ禍をふくめた社会的な状況
によるのではないかと感じています。
マスクによる呼吸の苦しさから呼吸器
の疲労があり、いつも胸に圧迫感が
あります。
楽しいことも少なく、開放感がえられ
ず、気持も内向きになります。
また早くから身体が春に向かった理
由としては、ウイルスに対処するため
に早くから代謝をあげざるをえなかっ
たためと考えることもできそうです。
そのために寒さが余計に厳しく身に
こたえるのです。
そして実際に身体が冷えて、風邪の
症状がでている人が多いように感じ
ます。
ウイルス性のものとは違い、本来の
風邪はからだの自然な浄化作用で
す。
季節ごとに汗や熱で身体の柔軟性
を回復し、古い服を脱ぎ捨てて新た
な一歩を進めます。
ですから熱が出たからと言ってそれ
を薬で下げていればその時の症状は
治まりますが、免疫力はむしろ弱まり、
抵抗力も衰えます。
ウイルス性の外因のものと、自ら発して
積極的に出す熱の区別は難しいので
すが、自分の身体の感覚で選択してい
くしかありません。
ひとつの目安としては一息四脈なら正常
でまず大丈夫でしょう。
一分間の脈と呼吸の数を数え、それが
呼吸1に対して脈拍が4なら一息四脈で
す。
一息三脈は要注意な状態です。
一息二脈は危険なので、専門家やお
医者さんの助けが必要です。
冷えは汗がでれば解消しますが、何度
か繰り返すことが多くあります。
足湯して、こすって赤くならない方の足
を再度足湯すれば快方に向かいます。
下痢がでれば、お腹から汗が出たと解
釈して、良い兆候と思えます。
ワクチンにも、薬にもできるだけ頼らず
にできるだけ自分の生まれつき持つ
自然の力で生きたいものだと思います。

関連記事

ページ上部へ戻る