俳句 令和4年の7月4日~7月10日

蜜豆や傀儡の眼開きたる

焼け跡の花売る老婆朝の虹

蝶の舌借りて朝露呑みほさむ

この句には問題があります。
俳句に慣れ親しんだ方には違和感のある、
あるいは許容できない句です。
「蝶」は春の季語。
「朝露」は秋の季語です。
季語が重なるだけで季感が損なわれると
いう俳人たち、季が違うのは場違いで、
気違いなことです。
しかし干ばつの間の恵みの雨の後の朝に
朝露を飲みたいと思った私の感覚は他に
かえられず、詠んでしまいました。
これまでもあり、これからも続く俳句の
問題です。
尚、「傀儡の眼」は「くぐつのまなこ」
と読み、操り人形の目のことです。
「焼け跡の」は最初「戦場の」と作りま
した。
ウクライナのキーフで戦火が収まってき
た時に、お婆さんが町で花を売り始めた
姿に感動して作りました。
基本的にはテレビの題材は使わないこと
にしています。
本当の実感とは別の所にある作られた感
覚を区別すべきと思っています。
しかし今回は思わず涙ぐんでしまいまし
た。
みなさんはどう思われるでしょうか。

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