ひとつの独立した生命である私たち
人間は、自分の力で生きる力を持っ
て生まれてきました。
自らの力で命を育み、個性を伸ばし
自分らしい生き方を追求します。
しかし複雑な社会で、強い威力を持
って圧倒する文明や社会的な強制
力のため個性を開花させるのはとて
も困難なことになってしまいました。
それを自らの原点に帰し、個性と生
きる力を呼び戻すのに役立つのが
からだを整える会で学んでいる「活
元運動」です。
活元運動は意識を使わない、無意識
の本能的な力を高める運動です。
人によって個性が違うように活元運動
も人さまざまで、必要に応じて自然
に、流れるように変化していきます。
しかしそれだけでは対処できない変
動や怪我などもあり、周囲の助けが
必要な時もあります。
人間は古来、痛いときには自分のお
腹や目などに手を当て、文字どおり
「手当て」してきました。
手を当てることによって気を集め、
働きを高め、経過を早めることを知っ
ているからです。
それは自分だけでなく、子供たちや
周囲の人たちにも手を差し伸べ、手
を当てる行為もしてきました。
整体法(野口整体とも言います)では
「愉気」という手を当てて互いの健康
を増進する方法は、「活元運動」とと
もに大きな柱となっています。
誰にでもある力ですが、誰がどうやっ
ても同じではありません。
キリスト等の聖人が手を当てることで
難病を治すこともありますし、触られ
ても気持ち悪いだけのこともあります。
そうした差はどこから来るのか?
どうしたらそういう力を高められるか?
愉気の「愉」は愉快の愉。
輸出の「輸」では、強制的な力で他
を圧倒するイメージがあるため「愉」
に改められました。
何かしてあげるというのもある意味
余計なお世話です。
共に生きる、愉快に交わるという意味
をこめて名づけられました。
静かに集中しながら、相手の呼吸を
感じ息を合わせます。
宇宙の中で自分の命と目の前の命
だけを感じます。
世の中の雑多なことや個人の惑いも
なくなり、ただ今ここにあることの意味
だけが残ります。
家族や友人など、共に生きたいと思う
人とつながり、自分が自分らしく感じ
る瞬間です。
6月の愉気の会は、6日の活元会(13時か
ら15時)の後、15時から17時で会費は
二千円です。参加はご予約ください。