カテゴリー:俳句
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息深き菩薩の背骨朝の雪
地蔵菩薩の手首の力雪明かり
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木枯らしや湯に点々と白髪首
岩の湯の冬にごろりと骨の髄
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はぜ紅葉道なき道のみちしるべ
ブラームスに忙中の閑小六月
晴…
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手のひらにひりと絡みし野紺菊
黄の菊やどや顔したる道祖神
晴…
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光降り空のきざはし桐一葉
彼岸より父のコスモス古時計
晴…
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朝顔に曲線の瑠璃白の蕊
朱に生まれ紅殻に散る曼殊沙華
空耳の母の小言よ雁渡る
晴
蕊(しべ)はおしべ、ちなみに蘂はめしべで読みはやはりし…
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甲斐の山細身の似あふ吾亦紅
吾亦紅堅きまま朱に交はらず
吾亦紅に甲斐駒の夏枯れ残り
晴…
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男腹の母の生涯秋桜
雪女
雪女さんの下に、7人の男の子を産んだお母さん
秋桜(コスモス)は弱いようで、嵐で倒れてもまたすぐに
花を咲かせるたくましさ、ひたむきさがあ…
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石の兎 松橋晴
私の家には、代々伝わるうさぎの置物があ
る。真正面から見ると表情豊かで、もぐもぐ
と草を食んでいるように見える。石なので柔
らかな毛並みは表現できないが、横から見る
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がまがえる土なる父の踏まれゆく
赤カンナ近くによれば大女
石楠花や原形質の一雫
晴
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