カテゴリー:俳句
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花みょうが如雨露に届く長き影
燕の子きちんと閉じる龍角散
黒南風や岩を食みたる苔の嵩
晴
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身の内の彼岸にかかる飛瀑かな
月光の澱沈みをり滝しぶき
短夜や柱のびゆく杉の里
晴
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屋久島その1
夏痩せて胸に滴る水の音
黒南風や岩を食みたる苔の嵩
天空の永き吐息や滝しぐれ
晴
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割切れぬ素数の掟天の川
ビニールハウスの自然不自然吾亦紅
隧道の風の軽さや法師蝉
晴
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夏痩せて身のうちにある水の音
クラプトンの涙の川や涼しかり
おさな児の覗きこみたる蟻の道
晴
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小満や神社の蛇と眼の合ひて
餡蜜や傀儡の開ける赤き口
レシートの分厚い財布半夏生
小満(しょうまん)は秋に蒔まいた麦などの
穂がつく頃で、ほっと一安心(少し満足)
すると言う意味で、初夏の季語。
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青葉木菟言葉は光文字は影
長息のスライドギター草の露
老バッハのかろきハミング花芒
時折音楽が現実に先行することがある。
東日本大震災の時は、2月位からモーツァルト
をまったく受け付けなくな…
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石仏の背丈囃せり蟋蟀は
蟋蟀は、こおろぎ
キャベツ持つ右手の痛みつくつくし
新蕎麦は濃いめのつゆと鬼おろし
晴
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隧道の低く吹く風秋の蝶
割切れぬ素数の掟吾亦紅
星合ひぬ割れた卵で玉子焼き
晴
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敗戦日やっと届いたバリの塩
思はざる値上げの告知天の川
新涼に埃の積もる線量計
晴
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