寒さと免疫力

寒さと免疫力 
今年はとても寒さを厳しく感じます。
気温自体も低いのですが、私たちの
身体の感受性がそう主張します。
私たち人間は動物なので、季節に
応じて身体が変化します。
冬には身体が縮こまり、寒さに耐え
る態勢になります。
骨盤も、皮膚も締まり、代謝を落とし
て無駄なエネルギーの浪費を防ぎ
ます。
春になると夏への準備が始まり、骨
盤や皮膚も広がりはじめ、代謝も徐
々に上がっていきます。
この変化は一月中に始まり、五月の
連休位に骨盤の広がりが完成して
終わります。
この過程で、今までは寒さに耐える
受け身の体勢だったものが、積極
的に活動して代謝を上げて病原菌
にも対処する体勢に変わり、急激に
寒さに耐えられなくなります。
今感じている寒さは内なる身体の
指向の変化によるものです。
マスクによる呼吸の苦しさから呼吸器
の疲労があり、いつも胸に圧迫感が
あります。
楽しいことも少なく、開放感がえられ
ず、気持も内向きになります。
マスクによるコロナウイルスの侵入の
防御は気休め程度でしょう。
効果は私たち自身の免疫力の維持
にあります。
私たちの気管には繊毛が多数あり、
それがフィルターとなってウイルスや
雑菌、埃などを体外へ出します。
しかし繊毛は乾燥するとその働きを
失います。
マスクをすると湿気が保たれ、繊毛の
働きが蘇ります。
本当ならウイルスは暖かい時期の方
が繁殖するはずなのに、乾燥した時
期に多くの人が感染するのはそのた
めです。
もちろん気管が丈夫で、乾燥に強い
人もいるので人にもよりますが、マス
クはうまく利用すべきものでしょう。
寒さは「冷え」という身体の状態とし
て影響を与えます。
足の指の親指側から数えて3番目の
中指と4番目の薬指の間が狭くなっ
ていることで観察できます。
またこの場所を広げるように気を集
めることで冷えの解消に役立ちます。
足湯をして温めたり、お風呂に入る
ことも有効です。
冷えは汗の内向した状態ととらえるこ
ともできます。
ですから、再度汗が出れば解消しま
す。
また出た汗で冷えないよう、汗をきち
んと拭き取ることも大切です。
冷えの状態の時の下痢は、内向した
汗が出て冷えが解消した状態と考え
ることもでき、良い兆候です。
また冷えの前提として身体の乾きへの
対処も必要です。
水分を充分に身体に保っていないと
とても冷えやすくなります。
そのため利尿作用があるカフェインの
入った飲み物はいくら暖かくても冷え
の原因になります。
この時期は珈琲、紅茶、緑茶は避け、
ほうじ茶や白湯が身体にやさしくしみ
ます。
味噌汁やスープ、暖かい麺類なども
とても有効です。
腎臓は体液の中から老廃物を濾し出
してくれる大切な働きがあります。
この働きが無ければ、私たちは自家
中毒を起こし、生きていけません。
腎臓がうまく働くためには充分な水分
が必要です。
身体に水気が少ない状態から不純物
を濾し出すにはエネルギーが必要で
腎臓に疲労がたまります。
充分に水分があれば、腎臓は楽に
不純物を排出します。
寒さで体力が落ちている時、腎臓に
負担をかけると腎臓の疲労は増して
疲労感はますます強くになります。
腎臓は身体の疲労を訴える場所で
す。
暖かで良質の水分をとり、汗を適度
にかいて身体を休めるのが腎臓を
ケアするポイントです。
背中の中ほどの傷みは、右側ならば
肝臓、左側なら腎臓です。
腎臓は左右に二つあるのですが、
何故かみな左側を主に使います。
疲労感、面倒くささ、ものぐさ等は腎
臓の疲れの症状です。
それに冷えが加わると、頑固で人の
言うことに耳をかさなくなります。
また寒さは心臓にも強い負担をかけ
ます。
特に前から胸に当たる風は、心臓の
弱い人には危険です。
暖かくして、ストレスを回避するしか
手立てはありません。
左手の親指のマッサージは負担を
軽くしてくれるので有効です。
二月は春の始まりですが、一年で一
番過ごすのが難しい時期です。
日差しは強く明るくても、寒さは厳しく
身に沁みます。

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