旬のくらし その2  5月中旬 夏への準備と眼の疲れ

旬のくらし その10  5月中旬
夏への準備と眼の疲れ
寒い時間が次第に少なくなり、暑
さを感じるときが増えてきました。
丁度よいのはごくわずかで、暑さ
と寒さが交互にやってきます。
ほんのりでもかいた汗を冷たい風
がよぎると、広がった皮膚が急に
縮こまり「冷え」という状態になりま
す。
この季節は首や胸を冷やすことが
多くなり、呼吸器系に変動を起
しやすくなります。
首には迷走神経という呼吸器をつ
かさどる神経が通っています。
魚類が陸に上がるとき、肺や横隔
膜の筋肉が足りず、仕方なしに顔
の筋肉を流用しました。
そのため神経も背骨からでなく、
首から呼吸器系と繋がっています。
不合理に長い経路を通って繋が
っているために「迷走」神経の名
がついています。
首を冷やすことで迷走神経が緊張
し、呼吸器に過敏な反応がでます。
そのため咳や喘息になりやすくな
ります。
胃や消化器系とも関連があって、
胃や腸が急に広がると咳や喘息
がおきやすくなります。
豆類やあんこは特に腸の内部で
膨らむため要注意で、その他の食
べすぎも警戒したほうがいいでし
ょう。
咳の外的な原因として、花粉や埃、
話題のPM2.5、空気の乾燥なども
あげられます。
咳自体は気管や肺に入った異物
を出そうとする働きなので極めて
健全なものです。
これを無理に止めればいずれ、
呼吸器の大きな病気になるでしょ
う。
ただ本来は気管の中の繊毛が働
いて、自然に埃や異物を出してく
れています。
けれど乾燥していると繊毛がうまく
働けず、咳で出すしか方法がなく
なります。
ですから水分の補給はとても大切
です。
ただしカフェインのあるものは利尿
作用で水分が体外に出てしまうの
で役にはたちません。
ジュースやビール、牛乳も有効で
はありません。
良質の水、味噌汁、ルイボス・麦茶
などのノンカフェインのものが有効
です。
咳は長引くと気管が炎症を起こし、
咳が止まらなくなります。
気管の炎症には柑橘系が役にた
ちます。
呼吸器が疲れ、胸が狭まってくる
と睡眠が浅くなり、寝ても疲れがと
れなくなります。
そのためにも汗を冷やさず、水分
を補給することはこの季節を無事
に過ごすのにとても大事なことで
す。
また迷走神経は眼とも関連があり
ます。
そのため眼が疲れると呼吸器も疲
れやすくなり、睡眠も浅くなります。
パソコンやテレビの疲れだけでな
く、この季節は紫外線への警戒も
必要になります。
植物にとっても有害な紫外線は、
新緑の緑はよく反射しています。
この季節は、特に紫外線が強くな
っているのと、まだ夏の体勢にな
りきっていない私たちの身体は、
強い光で眼が疲れてしまうのです。
眼を瞑って手の平をやさしく眼に
あてて、静かな時間を過ごすのも
よいのですが、もうちょっと積極的
な方法として熱いタオルを眼とこ
めかみに乗せて20分程横になっ
て休むのもとても心地よく、有効な
手段です。
この時、熱いお湯を用意しておい
て、何度かタオルをしぼって熱さ
を維持します。
一人でやるより、他の人に手助け
してもらう方が効果が高いようです。
「冷え」も程度問題で、後でもう一
度汗をかけば治ってしまうものか
ら、風邪をひいて発熱して解消す
るもの、下痢で発汗の変わりにな
って治るもの、冷房等で長年の習
慣的な状態になり、腎臓や内臓の
トラブルやリューマチまでにいたる
ものまで様々な段階があります。
ベタベタした汗でなく、さらっと乾く
ような汗をかく状態を維持し、皮膚
の弾力を保っていることが健康を
維持し、個性を生かした生活をす
る基礎になります。
外での遊びも楽しい季節ですが、
それと体調の維持も両立していく
難しい季節でもあります。

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